講師略歴
金子隆一(写真史家/東京都写真美術館学芸員)
1948年東京生まれ。立正大学文学部地理学科卒業。 1970年代中頃から写真集を中心にした写真関係資料の収集を個人的に始める。1980年代から、そのコレクションをベースに写真評論家として写真雑誌を中心に執筆活動を行う。1990年より2014年まで東京都写真美術館専門調査員として「芸術写真の精華」(2011年)、「日本写真の1968」 (2013年)など数多くの展覧会を企画構成。共著として『インディペンデ ント・フォトグラファーズ・イン・ジャパン 1976―1983』(1983年 東京書籍)、『The History of Japanese Photography』(2003年 イェール大学出版部)、『日本写真集史1956―1981』 (2009年 赤々舎)ほか、編著として『植田正治・写真の作法』(1999年 光琳社出版)、 『定本木村伊兵衛』(2002年 朝日新聞社)などがあり、『復刻版NIPPON』(2002年 国書刊行会)、『日本写真史の至宝』(2005年 国書刊行会)など、写真関係資料の復刻出版の監修も行っている。
シンポジウムの様子
インタヴュー映像出演作家略歴
久場とよ(画家)
1921年 那覇市生まれ。戦前、沖縄県立第二高等女学校にて名渡山愛順に師事。在学中に光風会に2回出品・入選。東京女子薬学専門学校卒業。戦後は光陽会、創元会で活躍。県内でも沖展運営委員、女流美術協会会長、新生美術協会メンバーとして活動、一貫して人物を描き続ける。1991年、2000年に沖縄県文化功労賞を受賞。
稲嶺成祚(画家)
1932年 那覇市生まれ。琉球大学美術工芸科卒業。初期の頃は意図的に稚拙な線を描くことでも絵画が成り立つ実験を続ける。エジプトやインカなどの象形文字による構成を試行。一時期、創斗会などに入会するが、退会後、独自の道を歩み、造形的な創作を繰り返しつつ現在に至る。沖縄県造形教育連盟会長、大学教授として後進の指導にあたった。
大城カズ(美術家)
1967年 浦添市生まれ。カリフォルニア・ロサンゼルス大学院修了。ロサンゼルス在住。自動車のバンパーや冷蔵庫やキッチンの戸棚、アンプなどをキャンバスで本物そっくりに作る。ミニマル・アートやポップ、コンセプチュアル・アートの影響が見られ、抽象表現主義以降の絵画の問題意識を制作の軸に、東洋的と言われる表現者の「特権的主体」を押さえた作風で、西海岸のみならず、 米国以外でも注目される。