OKINAWA ARTIST INTERVIEW PROJECT

シンポジウム



Okinawa Artist Interview Projectは、沖縄県内在住の美術家や沖縄にゆかりのある美術家にインタヴューを行い、映像記録として収集・保存・共有を行うプロジェクトです。第一回目のシンポジウムでは、これまで行ったインタヴューを中心にアーティストたちのことばから、それぞれの持つ表現と時代背景、そこから浮かび上がる沖縄の戦後美術の現在と沖縄でアーカイヴすることの意味と可能性について考えます。

日時:2013年12月6日(金)18:30 ~ 21:00
場所:沖縄県立博物館・美術館 美術館講座室 申込不要/入場無料
   〒900-0006 沖縄県那覇市おもろまち3-1-1 TEL:098-941-8200
主催:Okinawa Artist Interview Project
助成:公益財団法人アサヒグループ芸術文化財団
お問合わせ:メールアドレス


プログラム

一部:映像上映
   「沖縄の戦後美術」 翁長直樹
   「アーカイブとオーラル・ヒストリーの関係について」 池上裕子
二部:トークセッション


講師略歴

池上裕子(日本美術オーラル・ヒストリー・アーカイヴ副代表)
美術史家。国際基督教大学在学中にサセックス大学に留学、戦後アメリカ美術の面白さに開眼する。大阪大学で修士号を取得後、2007年イェール大学で博士号を取得。主な専門領域は戦後のアメリカ美術と日本美術、及び現代美術のグローバル化。留学中にアメリカ美術アーカイヴのオーラル・ヒストリーを利用し、博士論文の調査で自らも多くのインタヴューを行った経験から、日本の美術関係者への聞き取りプロジェクトを加治屋健司と構想し、本アーカイヴの設立に至った。2010年、ロバート・ラウシェンバーグの国際活動をアメリカ美術の覇権という観点から考察したThe Great Migrator:Robert Rauschenberg and the Global Rise of American Art をThe MIT Pressから刊行。現在は1960年代におけるポップアートの国際的な広がりについても調べるとともに、2015年にウォーカー・アート・センターで開催されるInternational Pop展に携わる。神戸大学国際文化学研究科准教授。

翁長直樹(美術評論家/元沖縄県立博物館・美術館 美術館副館長)
1951年沖縄県生まれ。琉球大学教育学部美術工芸科卒業。1995年から県立美術館建設担当として、2007年の開館以来携わり、2009年、同館副館長に就任。主な企画展として「沖縄戦後美術の流れ1,2」(1995)「沖縄文化の軌跡」(沖縄県立博物館・美術館開館記念展,2007)、「移動と表現」(2009)。アメリカ現代美術から沖縄戦後美術を中心に評論活動を展開。


シンポジウムの様子

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インタヴュー映像出演作家略歴

山元文子(美術家)
1921年沖縄県那覇市生まれ。父は渡嘉敷唯選。沖縄県立第二高等女学校にて名渡山愛順のもとで絵画を学ぶ。卒業後満州に渡り、沖縄で戦争に会う。戦後は家事に専念し、1970年代から本格的に絵画を再開する。戦後沖縄で生まれた美術家村「ニシムイ美術村」の住人である。作品は夫の画家であった山元恵一のシュルレアリスムの影響も受け、メルヘンタッチで独特な世界を持つ。

真喜志勉(美術家)
1941年沖縄県那覇市生まれ。多摩美術大学洋画科(現絵画科)卒業。復帰を前に1972年ニューヨークで当時の現代美術に触れる。以後アメリカ戦後美術の、特にポップアートに影響を受けた作品を制作する。初期の頃は前衛的な展示もするが、平面の仕事に入り、漆喰で塗固めたモノクロの壁シリーズを展開する。90年代半ばからは沖縄の基地問題や社会的な批判を盛り込んだ作品にとり組む。最近はオスプレイ問題等をポップ的なスタイルで制作している。団体やグループに所属せず、現在にいたるまで個展を毎年開催。

与那覇大智(美術家)
1967年沖縄県沖縄市生まれ。沖縄県立芸術大学卒業後、筑波大学大学院修了。ホルベインスカラシップ奨学生。文化庁新進芸術家海外留学研修生としてフェラデルフィアで学ぶ。茨城県筑波市在住。学生時代からグループ展などに積極的に参加。初期は父親で画家の與那覇朝大の影響が大きかったが、その後独自の画風を築く。この世代では絵画を制作し続ける重要な一人である。この十数年近くは、素材の色彩が光に変わる、イリュージョニスティックな変容に焦点を合わせている。

照屋勇賢(美術家)
1973年沖縄県南風原町生まれ。多摩美術大学絵画科卒業後、メリーランド大学、スクールオブビジュアルアーツ大学院を修了。ニューヨーク在住。初期の頃より、沖縄の社会的問題や環境問題に関心を寄せ、美術表現に取り入れようとする。基地の重圧に苦しむ側面と、一方では北部の山の乱開発や基地内の自然が保たれている皮肉、それを取り込んだ紅型作品「結い、You-I」を制作。元の樹木の生命を紙袋の中で蘇らせる「告知-森」などで世界の注目を集める。国内外で活躍する。




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